更年期には多くの症状が出現し、女性を悩ませます。
急に顔が熱くなったり、汗が止まらなくなってしまったりするホットフラッシュや、肩こり、疲労感、腰痛など、症状は多岐にわたります。
更年期障害と呼ばれるもの以外でも、この年齢の女性に多く見られる変化はあるのではないでしょうか。
私の周りでは、
- お化粧ののりが悪くなった
- シミ・シワが増えた
- 体重が増え、体型が変わってきた
など、多くの声が聞かれます。
そんな悩み多い年代に、ポリフェノールの効果をご紹介したいと思います。
ポリフェノールは様々な植物系の食材に含まれていて種類も豊富。それぞれに特徴的に効果があります。
欲しい効果に合わせたポリフェノール選び
ポリフェノールとは、植物が自身を守るために作り出した物質の総称で、苦味や渋味が強く、色の濃い植物に多く含まれています。
代表的でよく耳にするものとして、カテキン、イソフラボン、アントシアニンなどがあります。
私の周りで特に多く聞かれる悩みに対して、それぞれに合ったポリフェノールをご紹介していきます。
化粧のりに効果のある大豆イソフラボン・カカオポリフェノール
お肌の悩みはいくつになっても付きまといますね。
更年期を迎えた女性では、女性ホルモンであるエストロゲンの減少により、お肌の水分量やコラーゲンを保つ働きが徐々に低下し、肌トラブルが生じやすくなります。
そうなることで、お肌に触った時のごわごわ感や、お化粧ののりが悪くなってしまうなど、変化が目に見えて分かってしまうのです。
そんな時に、大豆イソフラボン、カカオポリフェノールがおすすめです。
大豆イソフラボンはその名の通り大豆に含まれ、女性ホルモンであるエストロゲンと似た構造を持つという特性から、更年期の症状への対策として代表的な栄養素です。摂取することで肌の潤いを取り戻す効果が期待できます。
カカオポリフェノールは、名前から想像できる通りチョコレートやココアに含まれています。
厳密には、これらの材料となるカカオ豆に多く含まれているため、その加工食品であるチョコレートやココアに含まれているというわけです。このカカオポリフェノールには優れた抗酸化作用があり、お肌の老化のもととなる活性酸素の働きを抑制させる働きがあるといわれています。
その他にも、血圧低下や血液をサラサラにしてくれる、脳の活性化、リラックスできるなど、嬉しい効果があることも報告されています。
シミやシワに効果のあるカカオポリフェノール・コーヒーポリフェノール
女性ホルモンの減少や、長年紫外線を浴びてきた蓄積が原因と考えられています。
これらには、カカオポリフェノール、コーヒーポリフェノールが良いでしょう。
カカオポリフェノールは上で挙げた通りですが、コーヒーポリフェノールも同じく抗酸化作用により、お肌を若々しく保つ役割を担ってくれます。
また、体内に吸収されやすいという特徴もあり、その力を大いに発揮できる可能性が示されています。コーヒーポリフェノールも名前の通りコーヒーに含まれます。
体型の変化に効果のあるカテキン
女性ホルモンの他に基礎代謝も低下することにより、太りやすい時期でもあります。
そうすると、今まで気にしたことのなかった場所に脂肪が付いてしまい、悩みの種となってしまうのです。
そこで、カテキンを取り入れてみるのはいかがでしょうか。
カテキンは主に緑茶や紅茶に含まれ、日々摂取することで体脂肪の減少が認められたという報告もあります。カテキンの効果は他にも、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の低下や殺菌・抗菌作用などがあります。
ポリフェノールの摂取方法
ここでは大豆イソフラボン、カカオポリフェノール、コーヒーポリフェノール、カテキンをご紹介しましたが、大豆イソフラボン以外は根拠のある摂取目安量が設定されていません。
大豆イソフラボンの摂取量の目安は1日あたり70~75mgです。具体的な大豆加工食品では、絹ごし豆腐1丁程度で目安量を摂取できます(1丁あたり約76mg)。
カカオポリフェノールが含まれているチョコレートやココアは、加工される段階で脂肪や砂糖が添加されていることが多いため、食べすぎには注意しましょう。
コーヒーポリフェノール、カテキンが含まれているコーヒー、紅茶、緑茶は全てカフェインを含んでいます。摂りすぎることで夜眠れなくなってしまったり、頭痛のタイプによっては悪化してしまうこともありますので、こちらも気を付けたいところです。
大豆イソフラボンは大豆製品であれば大体含まれているので、おかずの一品として、味付けの調味料として使用したいですね。チョコレートやココア、コーヒー、紅茶、緑茶は嗜好品として、食事と共に、もしくはおやつの時間に、上手に取り入れてください。